本当です。

しかしコンビニ受診と評価するのは医療者側なので定義が生まれない限り無くなることはないでしょう。 

コンビニ受診とはどの様なものを指すのか決まりはありませんが

一般には

夜間救急外来に軽症でくる
軽症なのに救急車でくる 
クリニックが開いている時間に間に合わないので時間外にくる

などでしょうか。

小児医療に関しては受診行動と患者意志が一致しないことの方が多いためこの傾向は顕著になります。
そのため普及啓発も通り一遍に行かず医療者側が諦めてしまっている現状があります。

例えば
兄弟が多いために経験が豊富で自宅で診る余裕のある家族も居れば
却って兄が体が弱いから弟も弱いんじゃないかと不安なため発症して直ぐ来る家族も居ます。

24時間呼び出されるストレスは自分が思っている以上に体にダメージがあります。
当院は救急部とは独立して小児科が外来をこなすため当直体制というよりは24時間外来を行なっている状況です。当然病棟当直と兼務です。
救急入電も直接行われます。
とてもじゃないけど寝ることはできません。当直のたびに疲れ果てて居ます。

夜間は不安が増すと思いますが,フリーアクセスへの甘えがその病院を疲弊させ現場の撤退を余儀なくします。 

その結果フリーアクセスはあっという間に失われ,自宅で診ることがやむを得なくなる場合に,焦ることになります。家で診る訓練を日頃から積んでおくべきなのです。

そのためにもかかりつけを持ち,クリニックの先生と良好な関係を築いておくべきだと思います。


しかし「軽症」と判断するのは悩ましいと思うのでこちらも提示する義務があると思い,考え付く限り書いてみました。



・症状があるならばなるべく日中に受診してください→夜間は検査も処方も極めて限られており,結局昼に再診させることになります。

・数分の介入で症状があっという間に取れることは極めて限定的です。夜間外来ならばなおさらです。多くを期待しないでください。症状が重いと考えれば入院とします。

 ・30分前や数時間前に現れた症状であるならばもう少し様子を見て翌朝受診してください→急に意識を失うとか叩いたりつねったりしてもぐったりして反応がない場合は別です(小児では極めて稀ですが)

・飲めない(食べられない),飲まない(食べようとしない),咳き込んで眠れないは受診してくださって構いませんが数日続いているならば入院です(日中にわかっているはずなのでなるべくなら日中に来てください)
※いつも飲んでるおっぱいが1回や2回飲まないくらいなら翌朝で大丈夫です。

・月齢3ヶ月未満の発熱は何時でも直ぐ連れてきてください →入院の適応です

・数日調子が悪い状態ならば夜に受診しないでください 

・検査希望は病院によりますが多くの医療者にとって大きな負担ですので日中に来てください
 
・じんましんだけならば救急車で来る必要はないですが受診してください,じんましん+お腹の痛みや息苦しさがあるなら救急車で来てください

・熱+けいれんは初発なら救急車もやむを得ないと思いますが2回目以降は主治医の指示に従ってください


上記だけ(多いか・・・)でかなりコンビニ受診は減ると思います。

基礎疾患のない子どもが急変することは極めて稀です。
赤ちゃんじゃない限り熱が出たり吐いたり咳したりするのは初めてではないことが多いはずです。
落ち着いて対応してください。